株式会社アグリテックジャパン
有田様
株式会社アグリテックジャパン
有田様
株式会社アグリテックジャパンは、ベトナム中部高原のダラットを拠点に、メロンをはじめとした、さまざまな農作物を栽培。日本の農業技術をもとに「ベトナムから世界中に美味しいものを届ける」ことをミッションとして、安心・安全で高品質な農作物の栽培に取り組んでいます。今回、農園内の1棟のビニールハウスにアイエンターの開発したIoT機器を設置し、スマホ(Webシステム)を介してカーテンの開閉を自動化・遠隔化することで、IT導入の有効性を検証する実証実験にご協力いただきました。
試験導入の経緯、導入後の効果や今後実現したいことなどをお伺いしています。
主力商品であるメロンを栽培しているビニールハウス9棟のうち6棟で、散水やカーテン開閉を自動化するシステムを導入していますが、既存システムは、価格も高く、基盤の制限があり拡張性も高くないので、別のシステムを導入することも視野に入れていました。
アグリテックジャパンでは、メロンを栽培しているビニールハウス以外にも、さまざまな農作物を栽培するビニールハウスが多数あり、自動化システムを導入していないビニールハウスでは、従業員がビニールハウス内に設置しているカーテン開閉装置を手動で操作しています。
そのため、誰も出勤していない時に、急な温度変化や予想外の雨が降った場合、農作物を守るために何も手を打つことができないというリスクを抱えていました。
このような状況の中、アイエンターさんから実証実験のお話があり、試験導入する価値があると判断しました。
農作物の栽培では、特に温度の急な上昇・下降、ビニールハウス内への雨の侵入に注意しています。
自動化システムを導入していない大部分のビニールハウスでは、カーテン開閉装置を手動で操作しているので、常に誰かが出勤する必要があります。
また、急な温度変化や予想外の雨が降った場合、災害などの非常時やカーテン開閉装置の手動操作を忘れた場合には、何も対処できないというリスクもあります。
パソコンやスマホから遠隔でカーテンの開閉ができるようになりました。
また、ビニールハウスの屋根に設置した雨センサーにより、自動で天候変化に合わせて開閉もできるようになりました。
現時点では、試験的にビニールハウスの一部のカーテンのみIoT機器を導入していますが、農場全体に導入した場合、遠い所からでも各ビニールハウスのカーテン開閉状態を把握できるので、さまざまなリスクから農作物を守れるという安心感につながるのではないかと思います。
ビニールハウスへのIoT機器設置など、特にトラブルもなく、短時間で行うことができました。
システムに関しても、現時点までは問題なく作動しています。IoT機器などの選択や、プログラミングに長けていて、これまでスムーズに進んでいるため、対応が良いと実感しています。
カーテンの開閉では、気温の条件により開閉の割合を制御しているので、開閉の割合を設定できる機能があれば良いなと思います。また、カーテン開閉装置と同じ制御盤を使用している散水装置も自動化し、すべて1ヵ所で操作できればありがたいです。
ベトナムは人件費が安いので、今回のシステムを農場全体へ導入するとなると費用面次第という感じですが、人件費を削るだけでなく、ミスをなくす、従業員が農場にいない時などの緊急時のために導入は検討したいですね。
将来的には農場にある農産物にタグをつけて生産、梱包、出荷までの総合的な生産管理や、消費者に渡った後のトレーサビリティーなどにITを活用したいと考えています。
アグリテックジャパンでは、日本の農業技術をもとに安心・安全で高品質な農作物を栽培するための研究を日々重ねています。日本の農業技術の素晴らしさを世界に伝えることを使命として、世界中に美味しいものを届けたいと思います。